ゴハンは作らなくていいよ、と言ったら妻は不機嫌になる

最近は22時まで仕事をしている。その後に1時間半かけて帰るのだら、さすがに疲れるし慢性的な睡眠不足だ。家に着くのは日が変わるちょっと前。寝る以外に何かをする気持ちにはなれない。

とはいえお腹は空くのだ。

「先に寝てていいからね」と言う

妻が24時まで起きていることは稀である。21時には眠くなり、22時までには寝たい、そんな妻だ。私が帰るまで起こしているわけにはいかない。だから朝8:30の時点でこんなLINEを送った。

「今日は遅くなるから先に寝てていいからね」

私は1つミスを犯した。

「先に寝てていい」と送っておきながら、10時からの会議があまりにも退屈で居眠りしてしまったのだ。

「先に寝てて」と言いながら、自分のほうが早く寝るというミステイク。恨むべきは退屈な会議だが、そんなことは妻とは関係がない。退屈な私と一緒に暮らす妻は13時〜18時までの昼寝までは起きているのだから、退屈さは理由にならない。

妻が不機嫌になるのは当然だと思う。

「ゴハンは食べてくるから作らなくていいよん」と言う

家に着くのは23時半過ぎ。ここから晩御飯を食べても寝るまでに消化は出来ない。洗い物も増えるし寝る時間は削られていく。

そもそも私ごときにゴハンを作るなんて負担以外の何ものでも無い(愛情は除く)。だから夕方の休憩時に叙々苑で焼肉を食べることにして、「ゴハンは食べてくるから作らなくていいよん」と送った。かわいいオニギリの絵文字付きである。

私は1つミスを犯した。

焼肉のつもりなのにオニギリの絵文字を送ってしまったことだ。しかたなく私はコンビニへ行き昆布入りのオニギリを買う。焼きたらこと迷ったが、焼肉をやめて焼きたらこにするのは申し訳ない気持ちになった。あと、コンビニに焼きたらこのオニギリが無かったことも大きい。

「ゴハンを作らなくてよい」と言うのは「私はあなたにとって必要のない人間だ」と捉えてしまう可能性がある。妻は家政婦では無いが、必要とされていないと感じるのは寂しいことだと思う。言葉には慎重にならないといけない。

あと、昆布のオニギリは綺麗な三角の形と海苔の照り具合、パリパリッと海苔が食欲をそそり、絶妙な塩加減と口にくれるとホロホロと溢れるご飯が素晴らしかった。こんなオニギリを独り占めして、妻は食べられないのだ。

妻が不機嫌になるのは当然だと思う。

結果、妻は不機嫌になる

そんなこんなで妻は不機嫌になってふて寝した。もし私の粗相がなければ妻はゴキゲンでいびきをかいていただろう。

家に着いた。

弁当箱も洗う気にならないが、洗わなければ翌日のお弁当が作れないから気持ちを奮い立てて、洗う。洗う。流す。水気を拭き取る。さっさと寝たいのだが。

しかし、妻は晩御飯を作ってくれている。私がコンビニのオニギリ一個でゴハンを済ませることは折り込み済みなのだ。ラップをかけたお皿に一人前のおかず。マカロニサラダ、ミニトマト、鳥の照り焼き。炊飯器には炊きたてのご飯。

私はありがたくいただいた。鳥の照り焼き、美味い。